アルバム感想

CHEVELLE / This Type of Thinking (Could Do Us In)

待っていたよ。こーいう力作を。
思えば、去年の秋頃。お気に入りバンドが次々と新作をリリースするが、どのバンドも前作を下回る駄作の連続という信じられない事態が繰り返された。3EBから始まり、LIVE、NICKELBACK、FUEL、BLINK、OFFSPRING、PUDDLE、NFG、PAPA ROACHとことごとくコケる。P.O.Dは前作とほぼ同じクオリティーを誇ったが、超えるまではいかなかった。
そして、ようやくこのCHEVELLEが前作を超える傑作をもたらしてくれた。
スタイルは前作同様、決して速くないテンポのヴォーカルに、ひたすら重く激しいギターサウンドをかき鳴らすスタイル。が、すべての要素において格段に洗練されている。特にギターが研ぎ澄まされていて、抑える所は抑え、開放するところは開放する。モダンロックの基本ではあるが、実に効果的に極まっている。ヴォーカルも実にカッコイイ。
捨て曲も無く、長く聴けるアルバムではないだろうか。ちなみにサントラ「PUNISHER」にも収録されていた#4の"still running"は録り直しされていて、間奏も付け加えられパワーアップしている。
なのに、日本盤発売予定無し。愚か過ぎる、ソニー